2011/05/16
ガイガーカウンター用高圧測定用アダプタ
毎朝、新聞・テレビ・ネットのニュースに目を通し、復興へ向けた取り組みや、策が功を成して来たと言う明るいニュースを期待しているのですが、GW明け以降も某所において状況の改善はなく、不都合な「現在の状況」だけが、断片的に伝わって来るような気がします。その情報の流れ方が、何を目的とし、何を守ろうとしているのか?と疑ってしまいたくなる程(良くない意味で)巧みなものと感じるのは私だけでしょうか。
さて、寝ぼけた頭で大ボケをカマしているうち、今月も半ばを過ぎてしまいました。
手作りガイガーカウンターですが、週遅れのGW(先週)中に SBM-20 で最初の一台を纏めるつもりでいたものの、SI-3BG を弄っているうちに月曜日となってしまいました。
せっかくそれらしいケースもオクや通販で購入できましたので、もう少しピッチを上げようと思います。
電源部の回路は頭の中ではそれなりに完成しているのですが、昨日は今後の動作検証の手助けをしてもらう小物作りと機材の運び込みをしました。
(ついでに SI-3BG の動作についての仮説検証もしてみようと考えています。)

100MΩの抵抗を10本と、470KΩ+470KΩ+100KΩ半固定で作りました、
インピーダンス≒1GΩ、減衰量 -60dB(1/1000)の高入力抵抗電圧測定アダプタです。
インピーダンス変換にはインターシルの OPAMP、ICL7611DCP を使い、ハイインピーダンスとなる部分は空中配線としました。
電源は 006P 9V を抵抗で正負に分割しています。
一気に -60dB など、RF(高周波)回路だったらまず許されませんが、今回は DC 電圧と、できればGM管のパルスをなるべく近い部分で見ることが目的ですので、(勝手に)こんなモンでお許し頂くことにします。

100Hz の矩形波でこんなもんです。
私の工作の中では尋常でないインピーダンスですので位相の補正はしていません。入力容量への配慮より耐ノイズを選んで小さなケースでBNC入力としてしまいました。
GM管のパルスを測定した場合、振幅はつかめても波形そのものを見ることは難しいかもしれません。
アッテネーターの倍率(減衰率)は校正済みのボルテージソース&マルチメーターで追い込んであります。半固定R式ですが、実験前にマルチメーターで確認(トラッキング)するよう心がければ大きくハズす事はないと思います。

こちらは私のブログに良く登場する三和のFET VOMです ↑。
単なる古いアナログテスターのような風貌ですが(実際古いですが)DC-V測定時のインピーダンスは10MΩ、抵抗値の測定限界は 1GΩ、DC-Aは 0.1μAレンジで 0.002μA(2nA)まで読めます。
左は、「マルチメーター」>「デジタルテスター」で、年代を考慮してもぎりぎりマルチメーターのつもりで使っている岩通のVOAC(ボルト、Ω、アンペア、カウンター)シリーズです。
校正は毎年末に友人に渡し、コネでやってもらっています。
↓先日アマゾンで格安のデジタルテスターを購入しましたが想像以上に正確で驚きました。
写真と違って電池の交換は裏蓋のネジを外すタイプでしたが、岩通だって電池蓋はありません。
(4月の時点で¥1170-、今見たら¥779-とか¥580-でした。被災地の姪に送るため、勢いで再注文ポチりました)
(こちらはDCVの入力抵抗は1MΩです。)
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↓そしてコレが、先週の大失態に反省して、自宅の工作部屋から現在の作業場に運び込んだアジレントです。
HPブランドの測定器は何台か所有していますが、アジレントはコレだけ。
最新機器ではありませんがアジレントを持つということは、正直なかなか気分いいです。
しかしこれはそのアジレント測定器の中でも特に人気の無い物で、実は移動通信機器のテストセットです。
オプションのスペアナ+トラジェネ機能も搭載していますが周波数はCDMA&アナログ携帯電話帯(なもんで外部ミキサーで遊んでいます)。
起動時は周波数の扱いが各国特有の割り当てチャンネル番号になりますが、設定を変えると周波数そのものを扱えるようになります。
他にアナログ機能としてオシロスコープ機能(かなり高精度)、RF&AFジェネレター機能(AFは2個内蔵で変調可)、RF&オーディオアナライザ(SINAD測定付)などが搭載されており、電圧測定の精度もかなり高いです。
デカイ機械なので何度も元ローカル(元無線仲間)に譲ろうと考えましたが、使い方を覚えてしまうとオーディオセットやテープデッキの実力テストなどでも結構使えてしまうので今も手放せずにいます。
但しファンクションジェネレターの設定一つを取っても各測定セクションに関連しており、出力を切り替えるだけでも別の画面(セクション)に飛んで設定する必要があったりで、操作の煩わしさは相当なものがあります。
これも校正は無線時代のコネでお願いし、最新は去年の盆休み前です。校正シールなし、成績表は友人からのメールですが、私にとってはそれで十分です。
今回はデジストオシロとして使えるかな?、と考えています。

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コメント
No title
皆さんお元気ですか?私は少しお元気でなくなったのでPET-CT検査を受けました。
チャンス到来なので開発中の高圧電源や計数回路のテストを思いっきりしました。
動画を「番外」でアップするので、いらしてください。SbM-20で15000CPMしている
様子です。すっかり元気になってしまいました。
そこの文には書きませんでしたが、電源もカウンターも十分に余裕があるのですが、
Dellbee OMの指摘のとおり、アノード抵抗が高いと不管時間(というよりも管の
内部静電容量へのリカバリ時間)が延びてしまい、カウントの上限に達してしまう
ようです。やはりCI-3BGとの2ウェイですかね。アノード抵抗を4.7MΩにしたとしても
やはりSbM-20は低線量専用のような気がします。
自分のサイトへのリクエストやDellbee OMの記事に刺激されてしまい、高電圧
測定についても、少し試作と考察を、無い知恵をしぼりがんばってみました。
バリスタのおもしろい側面を知ることが出来て楽しいです。時代はバリスタです!?
2011/06/07 17:24 by Y.U URL 編集
こんにちは。
29日にもコメント頂きながら、気付かずに失礼しました。
元気回復とのこと、なによりです。
こちらの方は週末前にジャンクのオシロが届き、気分転換にと軽く弄り始めたもののこれがまた非常に面白く?つい夢中になっておりました。いい加減な姿勢で熱中していたものでその後の筋肉痛が、、、。
OMは2WAY式ですか?
すでにご入手済みかも知れませんが、SI-1G(CI-1G/おそらくCTC-1、J-401γ)という球がSBM-20とSI-3BGの中間に相応しいようなスペックですね。
2011/06/08 18:49 by Dellbee URL 編集
No title
やっぱりアナログオッシロですよね。私も溜め込みまくって、あちこちの
仕事先に配備していってるのでヒンシュク買ってます。時代はデジタル
なんていってもデジタルオッシロ、肌に合いません。
SI-1G、残念ながら安価なうちに入手しておけばよかったのですが、
結局買いそびれてしまいました。今回の陽電子放射(結局はγ線
ですが)のチャンスでわかったことは、線量に対するリニアリティー
は、管の選択で何とかするのが得策ということです。SbM-20だけでは
どのみち頭打ちが早いので、何とかする必要があることだけは
はっきりしました。
2011/06/09 02:02 by Y.U URL 編集