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ESP32 → チャレンジタッチ2 データ送信実験

ESP32からAndroidタブレットへ、データ送信を試みた第一歩目の記録

■Arduino IDEにESP32のボードマネージャーをインストール。
■ESP32_beaconという0から99までの数字を垂れ流す超質素なBluetoothデバイスを作成。
(実験用のビーコンでありBLEビーコン等とは無関係)
■チャレンジタッチ2とペアリング、ターミナルアプリでESP32からの無線ビーコンを受信。
■同タブレットとOTGケーブルでUSB接続。有線シリアルのビーコン受信。
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■Arduino IDEにESP32開発環境追加時のメモ

PC(Windows10)とESP32-WROVER-Eを繋ぎ、ドライバ(CP210x)の存在とCOMポート番号の確認
(趣味部屋のPCにはインストール済。再インストール時は以下から)

(Link)→SILICON LABS CP210x USB-UARTブリッジ VCP ドライバ
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●Arduino IDEにESP32用のボードマネージャーをインストール
この辺の情報は検索すると数多くヒットするがスイッチサイエンスの説明が的確。

(Link)→ESP32_setup スイッチサイエンス
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●ボードマネージャーのURLの追加先
ファイル→環境設定
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●ボードマネージャーのインストールと確認
ツール→ボード→ボードマネージャー

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ここでインストール。
※下の写真は既にインストールされている状態。
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●買ってきたESP32に合わせて設定
ツール→ボード ESP32 Dev Module
ツール→Flash size 買ってきた物がFiash 8MB版なので8MBとした
ツール→Partition Scheme ユーザエリアを弄れるそうだが ”8M Fiash”があったのでそれを選択
※SPIFFS/FATはストレージ領域。ファイルを取り扱うのであればそれなりに設定。
ツール→PSRAM 弄らず(PSRAM付を買ってきたのでEnableでも可のはず)
ツール→シリアルポート ESP32が繋がれたCOMポートを指定
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●ESP32とPCの接続タイミングは今のところ適当
IDE起動前から繋いでいる時もあれば、書き込みの段階で繋ぐ事もあるが不具合が起きた事は無し。
接続時、2つのタクトスイッチには一切触れず。

①コンパイルが完了するまではESP32は放ったらかしで大丈夫。
②IDEが書き込みに移行、接続の試行を始めたら(・・・・・_____・・・・・_____が始まる)、bootボタンを押す。
③接続が確立(・・・・・____が止まり書き込みのinfo開始)されたら指を離す。
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■今回の課題とその記録
Androidタブレット相手にBluetooth/USB通信の実験
・まずは一方通行で構わないからデータをタブレットに届けたい

使用するライブラリはBluetoothSerial library
(Link)→GitHub arduino-esp32 BluetoothSerial
(チャレンジタッチ2にインストールした Serial Bluetooth Terminal (←Link)は上記Github内で紹介されていた)

当初は接続・認証の段階から処理する必要があると思い込むも README.md には、
A simple Serial compatible library using ESP32 classical bluetooth (SPP)とある。
SPPをググるといろいろ出てくるけれど、ここでのSPPはBluetoothプロファイル。

(Wiki)
 ・Serial Port Profile (SPP)
PC間において仮想シリアルポートを設定し、それらのPCを接続するために使用されるプロファイル。


いわゆるシリアルブリッジなら機能は限られてもスケッチはシンプルで済みそう。
さらにポルトガルのエンジニアのブログにBluetoothSerialについての記述を発見。この人、凄い。
(勝手にLink)→ESP32 Arduino: Serial communication over Bluetooth Hello World

●上記Santos氏のブログ内で気になった記述
・(Chrome翻訳)言及すべき重要なことの1つは、これがBluetooth実装の詳細のほとんどを隠す非常に高レベルのライブラリであるということです。そのため、開発するコードは非常に単純で小さいのです。
・(同・一部要約)BluetoothSerialオブジェクトのbeginメソッドは、すべての下位レベルの初期化を処理

このライブラリではBluetoothのプロトコルを特に意識する必要もなさそうなので、Santos氏のサンプルスケッチを参考に実験開始。
問題なければcounterの値をセンサーで得た値に置き換えるだけでスマホによる監視などが実現可能に。
(但し、Android側ではターミナルアプリなどで受信する事になる)

●秋月で買ってきたESP32・テストスケッチ一回目
・BluetoothとUSBシリアル、その両方で counter の値(0~99)を改行有りで永遠に送信
・BT時のデバイス名はESP32_beacon
・USBシリアルのボーレートは115200bps

※ライブラリ:BluetoothSerial.h はESP32のボードマネージャーをインストールした時点で利用可能。
※ESP32_beaconは単なる標識信号(ビーコン)発信器の意味であり、BLE ビーコン等の既存の固有テクノロジーとは無関係。
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素人でも書ける簡素なスケッチは優秀なライブラリの賜物。
ESP32への書き込みが完了した時点でArduino IDEのシリアルモニタで動作確認。
※ボーレート115200に設定、USBシリアルの方はここでビーコン動作を確認。
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■Bluetooth接続の相手はタブレット化したチャレンジタッチ2
※ESP32のUSBははPCのUSBに繋いだまま(給電)。
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●Android(チャレンジタッチ2)の設定→Bluetooth
勝手にペアリングされる。
自分が命名したデバイスが登録されているのを見て思わず感動。

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●Serial Bluetooth Terminal を起動(以下は覚えた操作の備忘録)

2つのターミナルアプリ(このアプリとUSB用のSerial USB Terminal)が使えるだけでも中古チャレンジタッチ2の利用価値は十分にアリ。こんなに立派なガジェットがArduino用TFTモジュールより安い。
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●上の写真のTerminal画面で左上の横棒3本をタップ
写真下のDevicesセレクタでESP32_beaconを指定。

※モードは Bluetooth Classic となる。
※チャレンジタッチ2はBLE(Bluetooth Low Energy)も利用可能。
(100円ショップのリモコンシャッターやBTマウスも認識。学習教材でも機能省略は無し)
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●左上の←タップで主画面(Terminal)復帰
画面右上、ゴミ箱左にあるヒョウタンが繋がっている事を確認(デバイス接続)。
※アイコンタップで接続/切断のトグル動作。
※デフォルトの表示タイプはこのアプリで言うターミナルモード。

ビーコン受信。ESP32からのデータが無線でチャレンジタッチ2に届いている。

少年時代、ラジオ雑誌を読みながら作ったワイヤレスマイクが動いた時のような心境。
既に多くの人がこなした事でも自らの手による実体験にはささやかな感動。
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●念のためHEX表示でも確認。
Terminal画面左上の横棒3本をタップしてSetting
Display mode →HEX
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●Setting画面左上←タップで再び主画面(Terminal)復帰。
0x30→数字の0、 0x31→数字の1、、、0x0d 0x0a→CR LF

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当初はBluetoothのプロトコルについて咀嚼しきれていない情報で妄想が膨み、それなりの手順が必要だと思い込んでいました。
ところが ESP32でBluetoothserial.hというライブラリを使う仮想シリアルならデータの垂れ流し送信が可能で、スマホにインストールしたターミナルアプリでセンサー等の情報を読むような事は無線・有線とも簡単に実現可能。タイムスタンプもターミナル側で受信時刻を表示させれば実用上問題無いはず。

実験中にタブレットの電池が切れる。充電→再起動後、ターミナルアプリの接続アイコンをタップするだけで受信再開(その間、ESP32_beaconの方はリセットもせず放置)。


■チャレンジタッチ2とUSBシリアルブリッジで有線接続
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アプリがSerial Bluetooth Terminal からSerial USB Terminalに変わるだけで操作感は同じ。
●Serial USB Terminalを起動、Terminal画面で左上の横棒3本をタップ
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●USBデバイスを選択
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デバイスリストにはコレだけ。
ESP32-DevKitC-VEのUSB-シリアルブリッジがCP2102N。
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●USB Devices画面左上←をタップして主画面に戻ってから再び左上の横棒3本をタップ
Settingに飛ぶ。
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●Setting→Serial→ボーレートを設定。他は弄らず
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●Setting画面左上←タップで主画面(Terminal)復帰。
ESP32から有線接続で送られてくるビーコンを受信。
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●Setting→Terminal→DIsplay mode でHEXを選択。
(操作はSerial Bluetooth Terminalと同じ)
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詳しい人なら朝飯前の事をステイホーム中に孤軍奮闘。夢中になれて楽しかったけど、コロナ禍がなければセンサー買いに秋月にでも行きたいところ。






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チャレンジタッチ2(TAB-A03-BR2) 購入記

ベネッセの学習用タブレット、チャレンジパッド2 (Android 5.1)
起動画面確認・ジャンク扱いを送料込¥900-で入手。

学習教材なのでタブレット化には改造が必要となりますが、詳しい方々のブログや動画など豊富な情報のお陰で作業自体は素人でも悩む事なく完了(ADBコマンドを打てるPCは必要)。

(Link)→Google/チャレンジタッチ2 改造

現状でroot化とGoogle Playからのアプリのインストールは不可(閲覧は可能)。
ネット徘徊、動画鑑賞は問題無し。
アプリは野良でAPKをDL。
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改造後はブラウザから秋月の注文OK。PayPay銀行で代金振り込みOK。
(通販時の品定めなんかはスマホサイトよりPC用の方が見易い)
Youtubeはアプリ/ブラウザ両方OK。他の動画サイトもブラウザで可。
正面右上の長四角がスピーカー。
親指で覆えば物理ミュートをかけられるが左サイドのUSBから音漏れする。
遊び終った時点でWi-Fiを切ると電池が長持ち。
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充電はminiUSB 又は 5V2AのACアダプタ(プラグ外径4mm/センター+)。
miniUSB+充電器では充電ランプが点灯するも充電電流は1A以下。
(PCのUSB端子使用時はUSB-BCでなければもっと低い≒0.1A)
ACアダプタの方が短時間で満充電となる。
自分は手持品流用ですが本体入手の際はACアダプタ付の方が良いかも。
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CPUはARM Cortex-A53 1.5GHz/4Cores、RAM2GB/ストレージ11GB
(クロックダウンしてCPU1が止まっているのはスクショ時に暇だった為)
画面は10.1インチ・1280x800、4線抵抗膜型のタッチスクリーン(マルチタッチ不可)。
BlueTooth、OTG対応MiniUSB、IEEE802.11a/b/g/n/ac 2.4GHz/5GHz。
モノラルスピーカー内蔵、カメラは表裏に有。
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OTG利用可能。
USBオシロも問題なく動作。
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物好きとしては千円程度で手に入る学習教材をandroidタブレットに改造すること自体がジャンク弄りの醍醐味であり、それが叶えはお熱も醒めて放置ジャンク…。
と、それではもったいないので利用価値を見出せそうなアプリをインストール。
■ArduinoDroid → Arduino/ESP8266/ESP32 IDE
■APDE → Android Processing IDE
■AZ Screen Recorder 動画/静止画のスクショ
■Serial USB Terminal OTGで繋いだシリアルブリッジに対応
■Serial Bluetooth Terminal BTの通信が読めて感動
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2つのターミナルアプリでESP32からのビーコンの受信を確認。
簡単な事でも思いついた事が実現すると楽しくなってくるのは子供の頃の電子工作と同じ感覚。
それなりに遊べる事が判明したので小物を用意。
ダイソーのタブレットスタンド、Bluetoothマウス。
ニンテンドーのBluetoothキーボードと年度末に秋月で買ったESP32。
(旧バージョンのESP32ならこの改造タブレットとSerial USB TerminalでBasicを楽しめます)
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タブレットとしての性能は高いものではなく、実用を目的に改造しても満足できるかは微妙ですが、電子工作やソフトの勉強(今の言葉で言うプログラミング学習)には良い教材になってくれるかもしれません。
素人が簡単なアプリを作ったとして、それを自分のスマホでテストするのは気が引けても千円程度のタブレットならエラーや暴走・システム破壊を恐れず、気楽に走らせることができます。

Android 5.1が陳腐化すればそれまでとしても、今はまだ部品単位にバラすには惜しい品物のように感じます。
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ESP32-WROVER-E/ESP32-DevKitC-VE ● Disable ROM Basic の件

EESP32-DevKitC-VE 素人の覚書(#1)
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秋月電子のサイトを徘徊、いくつかあったESP32評価ボードの中で取り扱い開始日が最も現在に近い品ということでコレを選択。
●ESP32-DevKitC-VE (8MB) /秋月通販コード M-15674
(写真はCCコネクトで買った4800円のXperia XZ1で撮影。現用の古いコンデジより明るいし寄れる)
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ESP32のROMにはTiny Basicも書き込まれているらしい。
最初の動作確認はLチカや Hello World より Basicの方が反応が返ってきて面白いと思い、それを試す事に。
GPIOの12をHレベルに(10KΩの抵抗でCoreVcc 3.3Vにプルアップ)。
後はシリアルターミナルに繋ぎ(要設定)、ENとあるタクトスイッチを押せばTiny Basicが起動するとの事。

そういえばタイニーベーシックというヤツには少年時代の苦い思い出が…
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I/O別冊 2 TVゲーム徹底研究
40年以上前のマイコン雑誌(正確にはマイコン雑誌の別冊/ムック)。
この本に東大版のTiny BasicをTK-80に移植する記事が掲載されていました。
自分も数日かけて2KBを打ち込んだものの、見事に失敗。
当時はまだ自分のスキルが記事のレベルに達しておらず、突っ張って挑んだところで成功する訳が無い。
(回路図が読めないまま実態配線図で製作を始めた感じ)
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思い出話は終了。現在に復帰。
ESP32をPCに繋ぎ、USB-シリアルブリッジのドライバとCOMポートを確認。
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Arduino IDEを使い、当該COMポートのシルアルターミナルを見ながらESP32のENスイッチを押す。
ROM Basicが起動するはずだけど…。
ダメじゃん。
ええっ、他のサイトの記事ではすんなりとプロンプトが出てるけど?。
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別にROM Basicのためにコレを買ってきた訳ではない。気持を切り換え別の方を向けばそれで済むが納得が行かない。
ネットを彷徨い情報を拾う。この辺はタブレットよりPCの方が高効率。

●秋月さんのサイト内、ESP32(今回購入した品とは別物)の商品説明に気になる一文。
※メーカーよりNot recommend for new design (NRND、新規設計非推奨)との連絡を頂きました。後継品としてM-15673を推奨されまたのでご検討ください。2020.12.25
 通販コード M-11819(link→) https://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-11819/
(現在推奨のM-15673とは今回自分が購入した物と同一世代でフラッシュが4MB版)
●幾つかの技術情報系サイトにて、ESP32にセキュリティ障害、修正が不可能な脆弱性の報告。
去年の冬頃から騒がしくなった模様。
■素人なりに考えた結果、現行の商品はセキュリティ問題の対策版であるという事?。

壁に突き当たり、もう熱が出そう。
ブートローダーやコンフィグレーションROMを覗けそうなツール、esptool.pyを見つける。
GitHub esptool (link→) https://github.com/espressif/esptool
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拡張子pyって事でpythonが必要。インストールしたのはかなり前なのでこの機会に3.9.4をインストール。
pythonは357だよなあ。次元大介は357でもM19だよなあ、とか深夜に虚しい独り言。
3.9.4はpipも最初から入っている。エレキバン(また…)
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Python3.9.4のインストール完了、起動問題無し。
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pipでesptoolをインストール。
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esptoolのhelp
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多くのサイトにESP32はコンフィグレーションデータなどの保存にワンタイムROM(ヒューズROM)を採用しているという記述。
それがefuseで、espefuse.pyはソレを覗いたり操作できるユーティリティー?。
espefuseのhelpから、
● summary =efuseの設定状態を表示?
● burn efuse =読んで字の如くだろうけど、それぞれにたった一度だけしか使えないコマンド?
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ESP32を繋ぎコマンドを叩いても接続を検出できずにタイムアウト。
※GPIO12 Hレベル(プルアップ)のままは論外(外さないとESP32側が何も受け付けない)。
コマンド入力後、接続試行中にESP32のbootボタンを押したら無事検出。
(ESP32と接続する際、COMポートの指定は必須(-p COMn)、ボーレートは115200デフォルトで省略可)
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見事にefuseの内容が表示される。
コレってヒューズROMでしょ?。一度変更を加えたら(この場合は0→1)もう永久不変。
そして、見事に Disable ROM Basic にフラグ(1)が立ってる。
定義が逆(イネーブル=Trueとして、それが初期設定でFalse)であれば、Trueに書き換えて、ROM Basicを利用可能に変更する事もできただろうけど、そうするとセキュリティ的には芳しくない、のかな?。
いずれにせよ、ココは一度1を書いてしまうと0には戻せない。
ということは、GPIO12をプルアップしてROM Basicを走らせる事はできない。
やっぱ、ダメじゃん。
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NEC TouchBiz-pw-ad11-11s1の液晶 NL6448BC26

お正月だし、なんか弄る物ないかなあと伊東に持ち込んだジャンク箱を検索。
去年の冬、動作テストまで進んだところで引越し準備その他で時間切れとなったジャンクの液晶パネルが出てきたので、当時を思い出しながらちょっとだけArduino弄り。

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昨年の冬に秋葉のアールガーデンで買ったNECの小型卓上端末、NEC TouchBiz-pw-ad11-11s1。
ACアダプタ、バーコードスキャナが付いて500円。もちろんジャンクですが1セットずつ厚手のビニール袋に入って店頭のコンテナに積まれていた品。今回の液晶はコレから剥がした物です。

その頃の拙稿がこちら(リンク)。
 ↑千駄ヶ谷のカフェ、真冬のクソ寒いテラスで熱いコーヒー飲みたいなあ~。

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本体内にサーマルプリンタユニット、画面にはタッチパネルも装備されWindowsCEが問題なく立ち上がる…。これで500円、もう溢れんばかりのお買い得感だけど使い道が全く見えない、でも買っちゃったから分解。

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■NEC NL6448BC26-11

液晶解像度は大したこと無い(VGA)ですが4:3の8.4インチという大きさが新鮮。
タッチスクリーンは4線抵抗膜。

ネットにある仕様書によると電源は3.3V単一でインターフェースはデジタル(パラレル)の6bit。複数の電圧が必要なタイプだったりしたら面倒なので元に戻すつもりだったけど、この仕様ならイケるじゃん!。

春先、引越し準備で慌しくなりかけてた中で実験の準備。
本体から液晶パネル(タッチスクリーン付)、CCFL用のインバーター、それぞれの接続ケーブルを回収。厚くて重いパネルはボードコンピューター用の液晶モジュールと言うよりPCモニタあるいはテレビの中の液晶パネルと言った雰囲気。

後日0.5mm40PのFFC(aitendo)と0.5mm40PのFFCコネクタ基板(秋月)を別途購入しましたが、実験ではなく本チャン実装ならコントローラー基板のランドにケーブルを半田付けできるのでこれらは不要です。

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Arduinoで操るとして、私の技量ではフレームバッファを持ち、表示のために必要なタイミングを全て管理してくれるコントローラーを使う必要があり、ここはSSD1963の出番。ソフトはUTFTライブラリが利用可能なので線引いたり色塗ったり文字表示させるのは大昔のN88-BASIC並に簡単。

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■aitendoのSSD1963搭載ボード IFB043-SSD1963

一年前に購入したものですが(当時のメモにリンク)使用に際してはショップの商品説明だけではなく回路を追う事が必要でした。またUTFT使用時は色深度を対応させないと赤が出ないなどHPにある情報だけで作業を進めると大昔の秋月(信越)キット的トラップに嵌りますので追試される方がいらしたらご注意を。

ボード上にSSD1963のIO用VDD(VDDIO)・液晶のVDDである3.3Vを生成する回路は無いのでCPU側から3.3VをSSD1963のVDDIOに供給することを忘れずに。Arduinoの3.3VをボードのPMWに繋いだところでSSD1963に電源を接続したことにはならない。今日現在までショップのHPにある情報で動いてしまうのはデーターラインの振幅がシステム内のプルアップ抵抗を通りVDDに流れ込んでパスコンでそれなりに平滑、それが電源となり偶然動いてしまっているだけ(C-MOSデバイスならではの現象)。

…電池不要のゲルマニュウムラジオの検波出力をコンデンサに注ぎ、その電荷でトランジスタを駆動するという、自作派のアマチュア無線家で大先生のプランを思い出しました。

※ボード上のレギュレターはSSD1963のロジック電源VDDD=1.2V生成用で、これも入力は3.3V。ではボードの5V電源入力はどこに入っているのかというとLEDバックライトドライバ。
三端子も載っている事だし、5Vだけ繋げば各デバイスに必要な電源はすべてボード内で生成、賄ってくれると思いかけましたが、そんな事全然ナイナイ。

※各デバイス(タッチパネルインターフェース/SDソケット/SSD1963/液晶用FFCコネクタ)のVDD(3.3V)は共通。タッチパネルインターフェースは別の液晶・タッチスクリーンとarduino+URTouch(旧UTouch)で動作確認済(上記リンクの拙稿後半、追記2016-01-26)。

SSD1963は内部ロジック電圧1.2V、外部とのI/O電圧3.3Vのデバイスであり5Vトレラントではないようです。Arduinoで使用する場合、Dueでは問題ありませんがバスが5Vの機種の場合、厳密にはレベルコンバーターが必要でしょう。

ssd1963 board aitendo



※ショップHPにある駆動例の写真で赤が出ていない、あるいは適当な表示の写真でお茶を濁している感が漂っていますが、UTFTのドライバ(接続するLCD毎に指定するファイル)にある色深度の値を書き換えればきちんと動作します。

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品番から察するにこのボードはSSD1963が載った4.3インチ液晶用のインターフェースボードなのでしょうが、3.3VデジタルRGB(パラレル)の液晶でその画素数がSSD1963の守備範囲なら4.3インチ以外でも使用可能、さらに4線抵抗膜TPのIFやSDソケットも付いているのでお買得品には間違いない思います(LEDバックライトのドライブ回路も入っていました)。
秋月のEPSON基板も機能は魅力的ですがそれをフル活用するとなると4.3インチが上限。



さて今回の実験に必要な物は液晶とコントローラーを繋ぐケーブルです。

■NL6448BC26側のコネクタ

タッチビズで使用されていた両端同型コネクタを中央で2つに切断。電線を継いで基板まで引きます。
既製品もあったけど当時は高価(2016年冬)。

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2016年秋、一旦東京を離れる前に秋葉へ寄った際、aitendoの特価品で見つけたもの。
これが安価で手に入れば作業は楽。自分にとっては後の祭りなれど、かなり安かったので数本購入。

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コントローラーに繋ぐ方はaitendoがお休みの日に秋月で買ったFFC基板がピッタリ。
これでNEC NL6448BC26 と aitendo SSD1963ボードの接続ケーブルが完成(電源込)。

※コントローラー基板にはFFCを使わず半田あるいはポストを立てて直接接続できるランドも用意されています。

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CCFLインバーターはクッションテープでLCDパネルの裏に。電源は独立したアダプタから5Vを与えます。
この辺はナビから剥がしたようなLEDバックライトパネルの方が扱いは楽。

早々に画を出したかったようで、タッチスクリーンの配線は後回しになっています。

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動作チェックは去年の春に完了済(ネットで拾ったオシロスコープもどきのスケッチをモディファイ)。
昨晩は当時を思い出しながら新年らしい文字を加えただけ。

20170101の上の白線はアナログピンの入力を読みつつ左から右に走査しているハズ。

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■NEC TouchBiz-pw-ad11-11s1に使われていたCCFLインバーターのデーター
 型番から拾ったデーターシートで得た情報なのでおそらく合っていると思います。

※ブライトコントロールは外部から制御電圧を加える方法とVR(可変抵抗)で行う方法を選べます。
ポートを使ったコントロールをしないのであればレジスタンスコントロールの方が簡便です。

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■今回の液晶~コントローラーの接続 (NL6448BC26 IFB043-SSD1963)

・FFC 0.5mm/40Pでコントローラーボードに接続する場合

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・コントローラーボード(IFB043-SSD1963)の向って右側にあるランドを使って接続する場合

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都築電気 CAMELUS QFT-MR2N 充電

工具が似合うワイルドなタブレット。
こんなのが1980円で買えちゃうんだから、日本って凄い。

(測定器のジャンクも海外勢が常に狙っています。だからこそ日本の若者が小うるさい年寄りに遠慮せず買って壊して多くの何かを学んでください。)

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濃厚な質感は中華パッドの比ではなく、これは今月のお気に入り。
土曜の深夜、microUSBのACアダプタ(当然5V)を挿しオレンジのランプが点灯したので充電を始めたなと安心して就寝。

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今日の昼前に再び弄り始めた際、バッテリー残量が低い事に気付き改めてACアダプタを挿すも充電は始まらず。今まで使ってた電気はイオシスが販売用に充電してくれた分だったみたい。

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おいおい、またコネクタかよ?。
充電電流が全く流れないのか接触の問題で暴れているのかを見るために安定化電源を使用。ケーブルは新品のコネクタを使うのがもったいなくて、先日バラしたモバイルバッテリーに付いてきた物を切って使う事に。

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最初は5VのみでUSB部分のD+/D-は開放状態。ランプは灯るけど充電動作とは呼べない僅かな電流しか流れず。
コネクタを摘んで軽くグリグリしても変わらず。
ではUSBのD+/D-を結ぶとどうなるかと思ったら見事に充電開始。

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充電初期のCCは1Aの1モードのみ(1Aがダメなら0.5Aとかは無い)。この規模の機械にしてはガツンと流しますな。
なもんでPCと接続した際には1Aも流す訳には行かないので(0.5Aが上限)、D+/D-が意図的に繋がっていない状態(+5Vが来ていても専用充電器ではなくPCとの接続の可能性がある場合)では充電動作を行わない仕組みですな。

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昨日からカフェで弄り、家に着いてから弄り。
買ってから24時間以上充電せずでも止まりはしませんでした。

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プロフィール

Dellbee

Author:Dellbee
デルビィです(少年時代にハマったアマチュア無線局のコールサインを捩りました)。
子供の頃から電子電気・機械物弄りが好きで、今も自分の時間が取れた時は何か弄っています。

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