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ジャンクナビ・多分DTN-X700・分解・WindowsCEメモ

秋葉原で買ったジャンクナビ(¥1699-)の分解メモ。
一部ブログ内の画像を再利用しており、メモもダラダラと長いです。
例によって何時か何方かの参考にでもなれば幸いです。

型番は外観からおそらくトライウイン Trywin DTN-X700 。
検索によると本機はバックス(スターではなくオートの方)専売品とのこと。

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今回はハード側の故障や部品(電池)の劣化を疑ってゴチャゴチャ弄りましたが、その記録を書き終えた段階でこの機種は不具合が発生しており更新用のアップデーターが存在する事が判明。

電池が持たない(すぐ落ちる)、時折起動画面から先に進なまい、ああ確かに。

もしかするとこのジャンクもアップデートすれば問題は解決してしまうかも知れません。
ということで早速そのUp-dataをDLしようとしたらメーカーサイト自体が無い。
ドメインは存命中、でもトップページのgoogleキャッシュは2015/11/19。


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東京・環状八号線沿い鉄筋3階、窓際に置いて1~2分で信号捕捉。


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電源永押し→デスクトップ出たら離す(まだ構築中)一度画面消える→電源ポン押し→操作可能


【12月30日追記】
29日深夜、元ローカルから携帯鳴りました。
同型をもう少し安めで購入し動作は快調。しかしファーム違いらしくCEデスクトップ不可、地図も異なるということでした。



※購入時同梱(同封)されていたUSB~miniUSBのケーブルが曲者(数日経ってから気付く)。
4極とも明らかに抵抗値を持っており本機の外部電源ケーブルとした場合、特にそれなりの電流が流れる起動時にはその影響(電圧降下)が著しく使用は不可(最初のロゴ画面にさえ進めず)。
持ってる人→2.5"のポータブルHDDとか繋いでみてください。来ないでしょ!。
同梱はお店のご厚意でしょうから他の機会に使わせて頂きます。

junk_navi_001.jpg





以下が分解時のメモ(不具合の修理記録ではありません)



■JUNKな理由■(不具合修正ファームの存在を知らずに弄っていました)

購入直後、外部電源入力(miniUSB)にACアダプタを繋ぎ画面が光るまで電源SW永押しで起動を確認。
SDカード無しでも地図が出てナビゲーション可能な事も判明。
次は電池の具合を見るために充電。LEDが緑に変ってからACアダプタを抜いて起動。動くじゃん。

junk_navi_009.jpg


チャリ用なんかで実用になるかなと希望を持ち始めたらLowBatteryのダイアログ。ダメじゃん。でも電池換えればいいかな、と対応を甘く予想。極浅~い楽しい泥沼へ。

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●外部電源をACアダプタから安定化電源に替えて実験(5V)

・miniUSBに安定化電源の5Vを接続して起動。LEDが緑になった時点でniniUSBを抜き(抜かないとインジケーターが読めない)、アプリ内のバッテリーインジケーターを見ると残量50%程度。
・再度電源を繋いで数時間放置、それでも残量表示は70%すら超える事無し。そのまま内部バッテリーのみで起動させるとやはり短時間でLowBatteryダイアログ~シャットダウン。再度起動を試みるもロゴ画面途中で力尽きOFF。

・外部電源(miniUSB)の消費電流はLEDが赤(充電中)の時に400mA程度、緑に変わった頃が50~100mA(数値はうろ覚え/適当)、その後減少。この辺の挙動はリチウム二次電池の充電セオリー(CCCV)に一応準じているようであり、充電に関する暴走は無さそうだと勝手に判断。発熱も無いし実験は続行。

●単なるバッテリーの劣化かそれ以外の所に異常があるみたい。
(ある程度の数があった中から適当に選んで買って来た物です。上記症状は本機固有かも。)

現状でminiUSBに5V入れれば動くけど、実用より分解して遊ぼ。



■基板■

オーディオデバイスの中に電源に関する回路(幾つかのレギュレター・充電回路・電圧リファレンス・電圧監視に使用可能な汎用A/Dなど)が含まれていました。
ネット上に84ページのデーターシート(pdf)有り。

当初はこの辺のデバイスを含むハード側の故障を疑いましたが、ソフトのバグである可能性も有り得る訳ですね。アップデーターを流してみたいですが入手できません。どなたかお持ちでしたらお声がけください。

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反対側。幾つかICっぽいのがありますが型番検索できず。

2015_12_20_002.jpg




■異常部分の切り出し■
(12月10日のブログに12月21日追記として記しましたが、以下あらためて)

バッテリーの劣化を疑いリチウムイオン18650(ほぼ満充電)に交換してみたり、内部のバッテリー用コネクタに安定化電源からリチウム電池と同等の電圧を加えてみましたが、いずれもインジケーターが100%とはならない事を確認。
バッテリーの劣化等が直接の原因ではなく、システム側のバッテリー管理に異常がある模様。
バッテリーの電圧を正確に読めない=バッテリーの状態を把握できない。

●現状で起動に必要な電圧とその際のインジケータ値を確認

・この個体の場合、外部電源を接続しない状態では内部のバッテリーコネクタに4.7V程度が掛かっていないと安定した起動が出来ず、その4.7Vで起動時、アプリのバッテリーインジケーターの棒グラフは70~90%。

・電源インピーダンスが十分に低ければ(急峻な電流変化に対し電圧は変化しない)4.2Vがギリギリ。これは偶然にもリチウムイオンの満充電電圧に近い値であり、だから充電直後は一回だけ起動できたみたい。

・アナライザなどでの計測結果ではなく電源のメーター頼りですが、このナビは起動時に何回かの電流ピークがあり、現状ではその際に少しでも電圧が引きずられると起動を諦めてしまうようです。

・上手く書き表せませんが、起動・動作の為に基板上のレギュレターが設計値より多くのエネルギー(電池電圧=4.7V)を必要としている訳ではなく、システム上の【狂ったバーグラフ】をある程度持ち上げる為に必要な電圧が4.7Vのような気がします(バーグラフがある程度持ち上がらないとLowBatteryと判断して起動を拒否)。

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古いマルチメーターですが今年も校正を通しています。数千円のデジタルテスターとは別物(のつもり)。

●具体的な故障箇所

予想としてはシステム側の電池電圧を読むA/Dもしくはそのリファレンス辺り。
ソフトのバグである可能性も十分に考えられます。

電圧計測のスケール不良(リファレンスデバイス故障とか、計算ミスとか)で例えば電池残量91%と認識する為にはバッテリーコネクタ部分で4.71Vの電圧が必要になっていると。これはあくまでも電圧計測が狂っているだけで、実際の電源部はそんなに高い電圧は求めていない可能性もあり(リポなのでレギュレターの入力電圧は3.7~4.2Vが設計値のはず)。

新品の電池に入れ替えても電池切れと表示され動かない、みたいなのと同じ。

4.7Vなんてリチウムイオン(ポリマー)1セルでは尋常じゃない電圧ですが、ゆえに満充電に近いバッテリー(≒4.2V)でも既にヘロヘロと判断されてしまい起動拒否、あるいは残量低下で強制終了という流れでしょうか。

下の写真は安定化電源を使い4.7V近辺で起動後、LowBatteryダイアログを出すために電圧を落した時の数値(動作は維持していますがOFF後に再起動はできない電圧)。
(※白いリード線にはプロテクト基板上のサーミスタに化けさせた抵抗を繋いでいます。)

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バッテリーコネクタ端の電圧が4.43V時にバッテリーインジケーター64%。
電圧に追従してインジケーターが動きますがそもそもあり得ない数値。


■リチウム二次電池・充電に関する確認(安全性)■

では充電では電池電圧が4.7V以上になるまで充電するかというと、それはない模様。

リポの危険性を唱える方々からするとこれは非常にアブない取り扱いに見えるかも知れません。しかし断言はできませんが、おそらく装置上でのリポバッテリーに関する取り扱いは正常だと思います。

電池残量(4.3Vで64%とか)はシステム上で起動しているアプリがシステムと自身の安全な運用(電圧が下がればシャットダウン)の為に監視(計測)・活用している数値に過ぎず、充電はこの数値に依らない別回路だからです(この機械はシステムが落ちていても充電を行える=システムとは独立)。

安定化電源使用時に確認した消費電流も一応は理に適っているように見えますし、ということで、あくまでも予想ではありますがバッテリー直近に置かれたプロテクタが機能するほどのオーバーチャージは行われておらず、放電に関する取り扱いもプロテクタが短絡と過放電を防いでいるのでこちらも大丈夫でしょう。


■結局は分解もせずそのまま外部電源用のminiUSBに5Vのパワーソースを繋ぐのがベストだったのかも(内部リポ充電のためリポ除去より消費電流は増加するはず)。

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■リチウムイオン 18650 実験①■

純正リポの劣化だと早とちり。
ならば交換可能なリチウムイオン18650仕様を目論み、18650用ホルダーに純正リポのプロテクタ基板を接続。

リポからプロテクタを回収。

junk_navi_010.jpg


プロテクタ基板自体、厳密にはバッテリサイズに合わせた定数があるのかも知れませんが、プロテクタで充放電の三次元管理(電流・電圧・時間)を行っている訳ではなさそう(特に時間を計るような部品が見当たらない)。
激しい使い方をしない限り流用してもおそらく大丈夫(危険だと思ったら止めてください)。

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リポのプロテクタ基板、シンプルな動作を描いていたら見事に嵌りました。

例えば電池電圧が低下~過放電保護により出力が遮断されたとします。
→満充電電池に交換
→出力遮断のまま!
電池との接続を切ってしまった場合(電池交換)、コントローラーが新規の電池状態を読み込む為にある程度の時間が必要らしく、出力が再開されるのはその後。
リポの危険性を説くサイトは多いけど、プロテクタの実際の挙動を説明したサイトは無かった気がします。ナビ弄りのお蔭で勉強できました。

本来が電池側に属する回路ですので、これを懐中電灯などでLED側に置いてしまうと電池交換直後はお先真っ暗。
電子工作で生セルにプロテクタを付けるなら機器側ではなく【各電池毎に】が基本。

ということで、いつのまにかウチのパーツケースに沢山アルヨ。
1個¥10だったヨ。来年は生セル20個買ってもダイジョウブ。

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テーマが脱線しましたが、リポから回収したプロテクタ基板をホルダーに繋ぎナビで18650が充電できるよう加工。
(繰り返しますがこんな形態で運用中、電池交換をしてもすぐにプロテクタの出力に電圧が現れる保証はありません。しばらく時間が掛かります。)

18650を入れナビに接続して充電、LEDが緑になった直後のバッテリー電圧を計ると4.15V。健全です。

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上、秋月のホルダーは(+)(-)共に同じ金具。半田は雑なので付け直した方が安心。その際に金具にヤスリをかけると吉。そのままだとエッジが立っていて電池の極に傷。プロテクタ内蔵電池は金具を変形させないときつくて無理っぽ。
下、aitendoのホルダーは(+)ハトメ風、(-)はスプリング。プロテクタ内蔵電池そのままOKだけど電池のホールド感は強め。
こういった違い、大人は買い直しすれば済むけどお小遣いで部品買っている人たちには当月生活費の残高にも影響しますよね。買い物に失敗しないよう、ぜひ参考にして下さい。

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さて、内蔵電池が疲弊しているだけなら上記のように18650電池仕様に変更すれば済みます。しかし本機は明らかに他の部分に不都合があり、基板を修理(あるいはシステムをアップデート)しない限り内部のバッテリー用コネクタには4.7V以上かけないと起動はほぼ不可能です。
国産高性能な18650でも単体では無理。
下の写真のような使用形態として電池は満充電状態でも起動は数回が限度、その後も実際には外部電源の瞬断リカバリー程度にしかならない。

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■リチウムイオン 18650 実験②■

ハードの故障かソフトのバグにより、バッテリー残70%と認識させるためには4.7Vが必要な現状のままで、リチウムイオン18650×1本での駆動に拘った結果が昇圧回路。
aitendoで買ってきたモバイルバッテリーキットの基板が3.7V(リチウム1セルあるいはパラレル)→5Vの昇圧回路な訳で、その出力を内部のバッテリーコネクタに結んで起動させました。

本来は5Vなんて想定していない部分への5V給電なのでこの方法はヤボです。

さらに、このように昇圧回路を挟んでしまうとminiUSBからの電源供給時に昇圧回路に逆電流が流れる可能性(充電動作)があり、安全の為にはminiUSBの#1(電源)を切るか、昇圧回路の出力にダイオード入れてゴチャゴチャが必要。
(昇圧回路のレギュレーション特性も確認すべきでしょう。)

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■バッテリーケーブルの白い線■

メモ書きが前後してしまいますがこのナビ起動の際に何が何でも接続が必要なのがバッテリーコネクタの2pin。バッテリー(プロテクト基板)から来ている白い線=サーミスタです。
セル及び環境の温度監視の為のものですが加えてこれで電池の物理的な有無も見ているようです。
これを繋いでおかないと外部電源での起動もできません。

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バッテリーレスにしてもプロテクト基板を残しておけばサーミスタも接続されます。
せっかく剥がしたプロテクト基板は他の事に使いたいのでそこら辺にあった基板から抜いた10KΩをサーミスタの代わりに接続。
ある意味、コレがナビの起動ドングル。

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コレを挿しておけばバッテリーレスでもminiUSBからの外部電源(5V)で使用可能となります。
18650×1本の電池仕様もこの形なら実現可能((但し前述のレギュレーション特性を確認する必要はアリ)。

電流は5Vに昇圧後のもので電池自体の消費電流ではありません。

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■飽きてきたので適当に終了・封印■

TFTにタッチパネル、SDソケット…、ケースから取り出た姿は最近のバカ高いマイコン評価キットに良く似ていますが、こちらは安いし、一応動くし、ナビという実用品。

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結構楽しませて頂きましたが、飽きて来ました。
起動ドングルを接続して内蔵バッテリーレス/外部電源専用にしてケースに戻します。

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スピーカーの半田もやり直し。

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リアケース側にユニット(基板)を収めてからGPSを落ち着く場所に収め、最後にフロント側(ベゼル)を収めるのがおそらく正規の組立順序。

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後は花形頭のビス4本で封印。
他の物を弄りたいし、映画も見たいし、まだ仕事残ってるし、もう卒業させて~。

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モバイルバッテリーから給電。
今時のスマホとモバイルバッテリーがあればナビ自体不要な気もしますが…。

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■追記■

ケースに戻して数日後、何気に電源ボタンを離すタイミングを逸したら、えっ?。
電源OFFからの起動は最初のロゴ画面が出た時点で指を離していましたが、それを無視してプチ音+ロゴ画面の輝度変化が起きても押しっぱなしにした結果、WindowsCEのデスクトップが出現。

マイデバイス(マイコンピューターのCE版?)がデスクトップに。
開くとコントロールパネルへのショートカットも。

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ファイルも操作できそう。

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CPUはARM、メモリーは45MB。まあこんなもんでしょう。

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もっとゴニョゴニョ弄ってくれと言うことなんでしょうか?。

元ローカルからメールが来ました。
師走の秋葉でコレと同じ画面サイズで要SDが出ているそうです(コレよりやや安)。



■クリスマスイブに寄ったハードオフにて。

・DVD付12インチテレビ・中でカラカラ音・アダプタ無 ¥540-

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・docomo フォトパネル 02・アダプタ付 ¥324-
これはどーしよーもない物に見えるけど買いでした。活用法は後日。

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プロフィール

Dellbee

Author:Dellbee
デルビィです(少年時代にハマったアマチュア無線局のコールサインを捩りました)。
子供の頃から電子電気・機械物弄りが好きで、今も自分の時間が取れた時は何か弄っています。

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