2020/11/25
EKEN H9 SPCA6350 OV4689 購入5年目のメモ(1)
中国製のアクションカメラ EKEN H9。2015年11月に購入しました。H9シリーズの初代版(R無)ですので以後のラインナップにあるレンズ下のEKEN表示はありません。
購入からちょうど5年、久しぶりに取り出したところ正面のラバー塗装が劣化してベタベタ。
こうなってくるとこの先は雑に扱ってゴミにしてしまう事も十分に考えられます。
ということで、壊してしまう前に中身を覗いてメモを残す事にしました。

2015年の秋、EKEN H9で撮った千駄ヶ谷のエクセルシオール(当時もブログを書きました)。
翌年に駅の整備工事が始まり、写真手前に写っている自転車置き場には仮設設備が建ちました。
(ファームは購入時のもので静止画4:3モードも搭載。ファーム番号は記録忘れ。)

では遠慮なく分解。

プラスチック製のインナーフレームと基板はビス止め。穴は4箇所ありましたがビスは2本。
フレームに接着された圧電スピーカーは剥がすより配線を外した方が安全。

今回はここまでバラし、中身を覗いた後に組み戻し。

レンズ側に赤外線フィルター。
雑に扱った記憶はないものの、前玉の表面は傷が目立ちます。

SoCとC-MOSイメージセンサー、マウント下に逆Lの形で写っている銀色の物体は Wi-Fi アンテナ。
次回に記しますが6350系のカメラにWi-Fi接続は必須。

裏側、ほぼ中央のデバイスがウインボンドの128M bit シリアルフラッシュRAM、ココにファームが載っている訳ですね。
右上の3と書かれたものはリチウムバッテリーを含む電源管理IC(AXP192)。
左下のシールド内は Wi-Fi のフロントエンドだと思います。

中華アクションカムに詳しい方々から名SoCと褒め称えらている Sunplus の SPCA6350。

C-MOSイメージセンサーは OmniVision の OV4689。
1/3" 16:9 2688x1520 (4MP) =H9において2.7Kはリアル画素(Dot by Dot)だと思われます。
メーカーサイトはココ→(別窓リンク)
FFCにH9 SENSOR の文字がありますがOV4689自体は青いチップのみ。
それを各社仕様のFFC基板などに載せてから製品実装しているようです。
(同じOV4689でも他社のカメラの物は物理的に収まらないでしょう)

ここでファームを更新した際のメモ。
なぜかH9にはType1とtype2という区別があり、それぞれに対応したファームでなければ更新後は画面真っ白になるそうです。
これについてはあまり深く考えた事は無く、ネットにある情報から自分のH9はType1と認識、以後はそれに合った新ファームに更新していました。

なんだ、良く読めば書いてあるじゃん。
これはSoCやイメージセンサに起因するものではなく、使用されている液晶モジュールに2種類あるという事でした。
LCDコントローラーがST77879Sの液晶を使っているH9をType1、ST9341のものはType2。
ちなみにこれらのLCDコントローラーは液晶モジュール内側に実装されており、大抵は細長い棒のような形状で型番表示はありません。

下はファームによる動画解像度の違いをまとめたものです。
左が購入後最初に更新した【151204】、右は数年前に更新した【160701SY】。
4K、2.7Kのフレームレートが上がっているのと新ファームでは720P/60が無くなっています。
静止画も購入時の旧ファームにあった4:3の4000x3000などが無くなっていた記憶です。

さて、フロント部分のベタベタは爪を立てて擦ると塗装が剥がれ落ちるレベル。
ここはもうタンクの水抜き剤でヤルしかないでしょう。
ママチャリ漕いでオートバックスへ行ってきます。