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NEC TouchBiz-pw-ad11-11s1の液晶 NL6448BC26

お正月だし、なんか弄る物ないかなあと伊東に持ち込んだジャンク箱を検索。
去年の冬、動作テストまで進んだところで引越し準備その他で時間切れとなったジャンクの液晶パネルが出てきたので、当時を思い出しながらちょっとだけArduino弄り。

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昨年の冬に秋葉のアールガーデンで買ったNECの小型卓上端末、NEC TouchBiz-pw-ad11-11s1。
ACアダプタ、バーコードスキャナが付いて500円。もちろんジャンクですが1セットずつ厚手のビニール袋に入って店頭のコンテナに積まれていた品。今回の液晶はコレから剥がした物です。

その頃の拙稿がこちら(リンク)。
 ↑千駄ヶ谷のカフェ、真冬のクソ寒いテラスで熱いコーヒー飲みたいなあ~。

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本体内にサーマルプリンタユニット、画面にはタッチパネルも装備されWindowsCEが問題なく立ち上がる…。これで500円、もう溢れんばかりのお買い得感だけど使い道が全く見えない、でも買っちゃったから分解。

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■NEC NL6448BC26-11

液晶解像度は大したこと無い(VGA)ですが4:3の8.4インチという大きさが新鮮。
タッチスクリーンは4線抵抗膜。

ネットにある仕様書によると電源は3.3V単一でインターフェースはデジタル(パラレル)の6bit。複数の電圧が必要なタイプだったりしたら面倒なので元に戻すつもりだったけど、この仕様ならイケるじゃん!。

春先、引越し準備で慌しくなりかけてた中で実験の準備。
本体から液晶パネル(タッチスクリーン付)、CCFL用のインバーター、それぞれの接続ケーブルを回収。厚くて重いパネルはボードコンピューター用の液晶モジュールと言うよりPCモニタあるいはテレビの中の液晶パネルと言った雰囲気。

後日0.5mm40PのFFC(aitendo)と0.5mm40PのFFCコネクタ基板(秋月)を別途購入しましたが、実験ではなく本チャン実装ならコントローラー基板のランドにケーブルを半田付けできるのでこれらは不要です。

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Arduinoで操るとして、私の技量ではフレームバッファを持ち、表示のために必要なタイミングを全て管理してくれるコントローラーを使う必要があり、ここはSSD1963の出番。ソフトはUTFTライブラリが利用可能なので線引いたり色塗ったり文字表示させるのは大昔のN88-BASIC並に簡単。

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■aitendoのSSD1963搭載ボード IFB043-SSD1963

一年前に購入したものですが(当時のメモにリンク)使用に際してはショップの商品説明だけではなく回路を追う事が必要でした。またUTFT使用時は色深度を対応させないと赤が出ないなどHPにある情報だけで作業を進めると大昔の秋月(信越)キット的トラップに嵌りますので追試される方がいらしたらご注意を。

ボード上にSSD1963のIO用VDD(VDDIO)・液晶のVDDである3.3Vを生成する回路は無いのでCPU側から3.3VをSSD1963のVDDIOに供給することを忘れずに。Arduinoの3.3VをボードのPMWに繋いだところでSSD1963に電源を接続したことにはならない。今日現在までショップのHPにある情報で動いてしまうのはデーターラインの振幅がシステム内のプルアップ抵抗を通りVDDに流れ込んでパスコンでそれなりに平滑、それが電源となり偶然動いてしまっているだけ(C-MOSデバイスならではの現象)。

…電池不要のゲルマニュウムラジオの検波出力をコンデンサに注ぎ、その電荷でトランジスタを駆動するという、自作派のアマチュア無線家で大先生のプランを思い出しました。

※ボード上のレギュレターはSSD1963のロジック電源VDDD=1.2V生成用で、これも入力は3.3V。ではボードの5V電源入力はどこに入っているのかというとLEDバックライトドライバ。
三端子も載っている事だし、5Vだけ繋げば各デバイスに必要な電源はすべてボード内で生成、賄ってくれると思いかけましたが、そんな事全然ナイナイ。

※各デバイス(タッチパネルインターフェース/SDソケット/SSD1963/液晶用FFCコネクタ)のVDD(3.3V)は共通。タッチパネルインターフェースは別の液晶・タッチスクリーンとarduino+URTouch(旧UTouch)で動作確認済(上記リンクの拙稿後半、追記2016-01-26)。

SSD1963は内部ロジック電圧1.2V、外部とのI/O電圧3.3Vのデバイスであり5Vトレラントではないようです。Arduinoで使用する場合、Dueでは問題ありませんがバスが5Vの機種の場合、厳密にはレベルコンバーターが必要でしょう。

ssd1963 board aitendo



※ショップHPにある駆動例の写真で赤が出ていない、あるいは適当な表示の写真でお茶を濁している感が漂っていますが、UTFTのドライバ(接続するLCD毎に指定するファイル)にある色深度の値を書き換えればきちんと動作します。

LCD043TP-SSD1963-0001.jpg



品番から察するにこのボードはSSD1963が載った4.3インチ液晶用のインターフェースボードなのでしょうが、3.3VデジタルRGB(パラレル)の液晶でその画素数がSSD1963の守備範囲なら4.3インチ以外でも使用可能、さらに4線抵抗膜TPのIFやSDソケットも付いているのでお買得品には間違いない思います(LEDバックライトのドライブ回路も入っていました)。
秋月のEPSON基板も機能は魅力的ですがそれをフル活用するとなると4.3インチが上限。



さて今回の実験に必要な物は液晶とコントローラーを繋ぐケーブルです。

■NL6448BC26側のコネクタ

タッチビズで使用されていた両端同型コネクタを中央で2つに切断。電線を継いで基板まで引きます。
既製品もあったけど当時は高価(2016年冬)。

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2016年秋、一旦東京を離れる前に秋葉へ寄った際、aitendoの特価品で見つけたもの。
これが安価で手に入れば作業は楽。自分にとっては後の祭りなれど、かなり安かったので数本購入。

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コントローラーに繋ぐ方はaitendoがお休みの日に秋月で買ったFFC基板がピッタリ。
これでNEC NL6448BC26 と aitendo SSD1963ボードの接続ケーブルが完成(電源込)。

※コントローラー基板にはFFCを使わず半田あるいはポストを立てて直接接続できるランドも用意されています。

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CCFLインバーターはクッションテープでLCDパネルの裏に。電源は独立したアダプタから5Vを与えます。
この辺はナビから剥がしたようなLEDバックライトパネルの方が扱いは楽。

早々に画を出したかったようで、タッチスクリーンの配線は後回しになっています。

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動作チェックは去年の春に完了済(ネットで拾ったオシロスコープもどきのスケッチをモディファイ)。
昨晩は当時を思い出しながら新年らしい文字を加えただけ。

20170101の上の白線はアナログピンの入力を読みつつ左から右に走査しているハズ。

NL6448BC26-Arduino-001.jpg




■NEC TouchBiz-pw-ad11-11s1に使われていたCCFLインバーターのデーター
 型番から拾ったデーターシートで得た情報なのでおそらく合っていると思います。

※ブライトコントロールは外部から制御電圧を加える方法とVR(可変抵抗)で行う方法を選べます。
ポートを使ったコントロールをしないのであればレジスタンスコントロールの方が簡便です。

CXA-0481_84PW051.jpg



■今回の液晶~コントローラーの接続 (NL6448BC26 IFB043-SSD1963)

・FFC 0.5mm/40Pでコントローラーボードに接続する場合

NL6448BC26-IFB043-SD1963_c.jpg



・コントローラーボード(IFB043-SSD1963)の向って右側にあるランドを使って接続する場合

NL6448BC26-IFB043-SD1963_b0.jpg




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Author:Dellbee
デルビィです(少年時代にハマったアマチュア無線局のコールサインを捩りました)。
子供の頃から電子電気・機械物弄りが好きで、今も自分の時間が取れた時は何か弄っています。

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