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ネットワークアナライザ 修理①そして終わり

週半ばに到着後、お遊びは週末まで待てとばかりにヒューズが飛んだジャン測。
週末が訪れましたが金曜の夜は眠さに勝てず作業断念、土曜日は夕方まで老人ホームのお約束。
ホームの帰りは家族で食事をする事になっていますが、私は早く解散したくて、、。

結局夜8時にジャン測設置場所の会社に戻り、一人時間を忘れゴソゴソと楽しんでおりました。

到着早々ヒューズが飛んだのはSW電源のプライマリ側に置かれたパワーサーミスタ(NTCサーミスタ)が劣化してボロボロ、機械的振動で導通がバタバタになり、極短時間中にON/OFFを繰り返してしまった為のようです。
劣化=温度が上がっても抵抗値が抜けない→発熱→焼損に近い状態→端子ユラユラ→振動でバタバタ

これは金曜日前に確認しておいたのでとりあえずの代品をジャンクのPC電源から調達しておきました。
正規品は秋葉に行った際に買うことにして、さあ、これからが本題。

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もしこのアナライザがROMのテストでフェイルとなっていたら絶対に手を出さなかったと思います。
ROM(システム)が健全でRAMの方がNGとなっていたので、推測ではバックアップ用のニッカドが液やガスを噴き基板を傷めているのかな程度に考えていました。

有名なスペアナであるTR-4172ですとパワーオンリセットの回路までそれでやられてしまう事があります。
(パネル面のリセットボタンはリセット未満の割り込みが掛かるだけなのでそれでは再起動できません。この辺はジャン測整備日記を書く時に改めて記しておきます。)
そのTR-4172のCPUがZ-80Aのシングルなので、今回もまあ年代的には大して違わないので同じような感じ?と思っていたら、なんとコレは68020にコプロ付き。いつぞやのマック2とかアミガと一緒ですね。
ネットワークアナライザですからスペアナ以上に計算も忙しいのでしょう。

RAMは全て256Kbit(32K×8bit)のS-RAM。一巾(32bit)に4個使用で3枚の基板にてんこ盛り。ここに不良があると思うとちょっとげっそりしてしまう程の量です。今までStatic-RAMの不良は経験がないもので、ついノイズの混入とか電源の不安定など他の要因を探しがちになってしまいます。
しかしバックアップ用のニッカド周辺は健全ですし、バスや電源が不安定なら同じ基板で同じバスに繋がっているROMのテストでもエラーが出るはず。

とりあえずここは素直にセルフテストの結果を受け止める事にしました。
画面にはアドレスとエラーで化けたデーターあるいはチェックサムのようなものが表示されています。しかしそれに対応するRAMの場所は自力で探し出すしかありません。
(不良箇所を探さずに全トッカエするのはプライドが許さないのと、そもそも量が膨大すぎ)

RAMのGNDかVDDをニッパーで切れば(後にハンダを盛って元に戻せるように)、そのRAMはOFFとなり、当該アドレスをアクセスされるとバスのプルアップで32bit中のどこかでFFhが返るはずです。
CE(チップイネーブル)が列で4個繋がっている事を確かめてから(本当に32ビットを実感!)、GNDを切り表示のデーターらしき部分の末尾がFhに変化する所が見つかりました。交換するしかない!。
家まで車を飛ばし、前世紀に買ったと思われる62256を3個見つけて再び会社に。

1個交換後、アドレスが進んだ部分で再度NG。今度は隣の基板の1個を交換。先の交換も含め、本当にS-RAMに不良があったのか半信半疑で電源を入れました。

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本来、古くても超一流メーカーの測定器ですし現役時代は定期の校正メンテを受けていた機械です。
問題が改善されればオールパスの表示に引き続き、あっさりと起動。

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深夜2時前、動き始めたのを横目で確かめつつフロアに掃除機をかけ撤収準備。
ラーメンを食べに出掛けブログに残して午前4時過ぎ、元気に動いているので次回はアナログの方の点検をする事にします。

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交換した部品。
ケミコンは基準発振のオーブン電源用で容量が若干減少、頭がペコペコだったのでこの際に交換。
サーミスタは悲惨な状態。
256KのSRAMは90年代に秋月さんでも販売していた記憶があるソニー製。部品として問題があったのか、環境的ストレス(交換した2個はいずれも外側で、さらにもう2個、過去にメーカー修理で交換した跡があるのも外側=ファンの直近)などから寿命が早まったのかは判りません。

※もう少し動作を確認してから、同じ機種を修理される方がいらした時の参考用に作業データを清書します。

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Author:Dellbee
デルビィです(少年時代にハマったアマチュア無線局のコールサインを捩りました)。
子供の頃から電子電気・機械物弄りが好きで、今も自分の時間が取れた時は何か弄っています。

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